数年前から年会費が2,000円くらいしか掛からないゴールドカード、格安ゴールドカードと言われているクレジットカードが多数発行されていますが、これらのカードを保有するメリットはあるのでしょうか?
年会費が10,000円以上する普通のゴールドカードとの違いや、どうして各クレジットカード会社が格安ゴールドカードの発行を始めたかの理由を元に考えていきましょう。
年会費と審査条件
普通のゴールドカードと格安ゴールドカードの年会費や入会資格の差をまずは見ていきましょう。
一般ゴールドカード
・アメックスゴールドカード
年会費:29,000円(税抜)
限度額:会員により異なる
入会資格:25歳以上、日本国内で定職・定収入・定住所を持っていること、他のクレジットやローンで延滞が無いこと
・ダイナースクラブカード
年会費:22,000円(税抜)
限度額:一律の制限なし
入会資格:27歳以上、年収500万円以上、勤続3年以上
・JCBゴールド
年会費:10,000円(税抜)
入会資格:20歳以上(学生除く)、ご本人に安定継続収入のある方
・三井住友VISAゴールド
年会費:10,000円(税抜)
限度額:最高200万円
入会資格:満30歳以上、安定継続収入のある方
格安ゴールドカード
・MUFGカード ゴールド
年会費:1,905円(税抜)
限度額:10~200万円
入会資格:原則として18才以上(学生を除く)、ご本人または配偶者に安定した収入のある方
・Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
年会費:1,950円(税込)
限度額:10万円~300万円
入会資格:20歳以上で安定した収入がある方
・楽天ゴールドカード
年会費:2,000円(税抜)
限度額:5~200万円
入会資格:年齢が20歳以上であること
注目は限度額
普通のゴールドカードと格安ゴールドカードの差で目につくのは格安ゴールドカードの最低限度額の低さです。
楽天ゴールドカードの場合、上限が5万円、つまり一ヵ月で2万5千円しか使えないカードになってしまう可能性があるのです。。(普通のゴールドカードの場合、最低限度額は50万円となる場合がほとんどです。)
これは信用性が無い人にも発行している証拠だと思います。
ただし使い続ければ楽天ゴールドカードでも上限は200万円まで上がるので、普通のゴールドカードと遜色なく使うことができるようになります。
格安ゴールドカードが増えた理由
格安ゴールドカードが増えた理由は、「券面の色が黒いだけのブラックカードがいろいろなクレジットカード会社から発行されまくっている理由は○○です!」で書いたプラチナカードが増えた理由と同じで、クレジットカード会社が年会費収入を増やしたいと考えているからです。
ただし、プラチナカードと違って格安ゴールドカードの場合、利用上限額も低いですし、保有者の年収もあまり高くは無いでしょうから、決済による手数料収入の増加はほとんど期待できません。
※追記
楽天カードの会員数は約1200万人で、その内10人に1人がゴールドカード以上のステイタスカードを持っていると仮定すると、年会費収入は約20億円以上となり、これはカード会社にとって見過ごせない収入となります。
カード会社の収入
・年会費
・決済手数料
・分割払い・リボ払いの利息
・キャッシングの利息
クレジットカード会社の主な収入は上記の4つで、大きな割合を占めるのが利息による収入です。
「リボ払いにするとポイント還元2倍」「リボ払いにすると年会費が安くなります」と言った宣伝を、どのクレジットカード会社も頻繁にしているのが利息による収入がとても大きいことの証拠です。
しかし2010年に施行された改正貸金業法によってグレーゾーン金利が廃止、総量規制も導入され、カード会社のキャッシング利息収入は大きく下がってしまいました。
その売上分を埋め合わせるために格安ゴールドカードを新たに発行し、年会費収入を増やして行こうと経営判断をしたのだと思います。
年会費が安い理由
年会費が安い理由は、普通のゴールドカードに比べて受けられるサービスが少ないからです。
保険
海外旅行保険、盗難保険、ショッピング保険などの保証上限額が低く設定されており、クレジットカードの保険だけだと心もとなくなってしまうかもしれません。
また何かあった際に保険の申請をすると、保有者の少ないステイタスカードの窓口に比べると対応が良く無い場合もあります。
空港ラウンジ
使えるラウンジの数が少ない、使えるラウンジの質が悪い(ドリンクや食事が無い)と言った傾向があります。
カード会社が空港ラウンジを運営しているのではなく、空港ラウンジに契約料を支払って使えるようになっているだけで、その契約数が少なくなっている&安いところだけになっています。
また、プライオリティパスが取得できる格安ゴールドカードはありません。
手荷物宅配
スーツケースなどの重い荷物を自宅から空港まで運んでくれるのが手荷物無料宅配サービスです。
荷物が多い、空港から自宅までが遠い、混雑した電車に乗らないといけない、階段の昇り降りがあるなどした場合にとても便利なサービスなのですが、格安ゴールドカードはほとんどありません。
持たない方が良い?
「利用頻度の高い施設の提携カードで、格安ゴールドカードにすると還元率が高くなる(優待がある)」と言った状況以外では保有メリットはありません。
空港ラウンジはプライオリティパスが付帯していないのであれば利用メリットは無いですし、海外保険の補償額も少額です。
ステイタスは無いと言いますか、年会費を払って保有メリットの無いクレジットカードを持つなんてお金の無駄遣いと、年会費無料のカード以下の扱いしかされない可能性もあります。
落とし穴に注意!
年間である一定以上の金額を決済すれば年会費が無料になる格安ゴールドカードもありますが、それだけ利用するのならば普通のゴールドカードにした方が高還元で年会費の差額以上の得をすることもあります。
「○○の利用で○○」と言う条件がついたサービスには落とし穴がある場合が多いので注意です。
また、格安ゴールドカードを持ってしまったことを後々後悔するパターンもあります。
「年会費無料のカードだけでなく、ゴールドカードを最低1枚は持つべきなのか?」で書きましたが、将来的にはステイタスカードを持つべきで、その為にはプロパーカードを1枚は保有すべきです。
しかし格安ゴールドカードを持ってしまった為に与信枠が埋まってしまい審査に通らなくなってしまったり、クレヒスを積むためにプロパーカードを使うようになって年会費が無駄になってしまったり。
将来性の無いカードを持つのは長い目で見ると損になってしまうことが多いので、私は格安ゴールドカードを持つのには反対の立場を取っています。
ただしJCB GOLD EXTAGEや三井住友VISAプライムゴールドカードと言った20歳~29歳までの若者向けの格安ゴールドカードはクレヒスを積む事ができるので、保有価値はあると思います。
お得情報
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